音源編集ガイド

【音編集】BGMの長さ調整と音量バランスをAIで自動化!Premiere Pro「リミックス」&「ダッキング」完全ガイド

はじめに

「いい感じのBGMを見つけたけど、動画より30秒短い…コピペして繋げてもリズムが合わないし、どうしよう!」
「動画の最後で曲が終わるようにしたいけど、ブツ切りにしてフェードアウトさせると、なんか盛り上がりに欠ける…」
「YouTuberみたいに、喋ってる時だけBGMを小さくしたいけど、ペンツールでキーフレームを手作業で打つのが地獄すぎる!これ、10分の動画で何百回やればいいの!?」

動画のクオリティの50%は「音」で決まると言われています。
しかし、音の調整は映像以上に手間とセンスが問われる作業でした。これまでは。

今のPremiere Proには、プロの音響エンジニア(PAさん)泣かせの最強AI機能が標準搭載されています。
それが「リミックス(Remix)」「自動ダッキング」です。

本記事では、面倒な音編集をAIに丸投げして、「プロ級のサウンド演出」を数クリックで実現する動作を、設定数値の根拠と共に徹底解説します。

1. BGMの「つぎはぎ」はもうやめよう

動画の長さが5分。でも使いたいBGMは3分しかない。
あるいは、動画が4分なのにBGMが5分あって余ってしまう。
こういう時、普段どう対処していますか?

えっとね、短い時はBGMをコピーして2つ並べて、繋ぎ目を「クロスディゾルブ」で誤魔化してるよ。
でも、リズムがズレて「ガクッ」てなること多いんだよね…。
逆に長い時は、最後にフェードアウト(だんだん小さくする)を入れてるけど、サビの途中とかで終わっちゃって「なんか変だなー」とは思ってる。
猫娘

ひろぼー
あるあるだね(笑)。
「音楽」には、Aメロ→Bメロ→サビという**「構成」**があるんだ。
それを無視してフェードアウトすると、視聴者は無意識に「消化不良」を感じてしまう。
一番気持ちいいのは、**「動画が終わるのと同時に、曲もジャーン!と終わる」**ことだよね?

そりゃそうだけど…それができるのは、曲を作れる人だけでしょ?
私に作曲なんて無理だよ!
猫娘

ひろぼー
それができるんだよ、AIならね。
**「リミックス機能」**を使えば、AIが曲の構成を解析して、**「指定した秒数」にピッタリ合うように、曲のブロックをパズルのように組み替えてくれる**んだ。
しかも、繋ぎ目はプロが聴いても分からないレベルで完璧にね。

リミックス機能の凄さ(Adobe Senseiの魔法)

ただ切って貼るだけではありません。
「ここはドラムのパターンが同じだから繋げられるな」「ここはコード進行が似ているからループできるな」というのをAIが瞬時に解析します。
その結果、3分の曲を10分に伸ばすことも、30秒に縮めることも、違和感なく行えます。
作曲家が書き下ろしたような「完パケBGM」が一瞬で手に入るのです。

2. 【実践】1秒で曲の長さを変える「リミックス」

では、実際にやってみましょう。
あまりに簡単すぎて拍子抜けするかもしれませんが、効果は絶大です。

ステップ1:ツールを持ち替える

1. タイムラインのツールバーにある「リップルツール」のアイコンを**長押し**します。
2. 中から出てくる**「リミックスツール」**(音符のマークがついたアイコン)を選択します。

ステップ2:クリップをビヨーンと伸ばす

1. タイムライン上のBGMクリップの「右端」をマウスで掴みます。
2. 動画の長さに合わせて、ドラッグして伸ばします(または縮めます)。
3. マウスを離します。

すると、一瞬の計算(解析)が入った後、クリップの長さが変わります。
よく見ると、クリップの中に**「ギザギザした線(波線)」**が入っているはずです。
ここが「AIが繋ぎ直したポイント」です。

再生してみてください。
「えっ、どこで繋いだの?」と耳を疑うほどスムーズに、曲が指定した長さで終わっているはずです。

ステップ3:気に入らない時の微調整

もし「あ、今の繋ぎ方、ちょっとリズムがおかしいかも」と感じたら、**「エッセンシャルサウンド」パネル**で調整できます。

1. メニュー「ウィンドウ」→「エッセンシャルサウンド」を開く。
2. BGMクリップを選択し、パネル内の「音楽」タグをクリック(タグ付け)。
3. 「デュレーション」という項目の詳細を開く。
4. **「バリエーション」**のスライダーを適当に動かす。

すると、AIが「じゃあ別の繋ぎ方を試してみますね」と、違うパターンのリミックスを提案してくれます。
ガチャを引く感覚で、完璧な繋ぎが見つかるまでスライダーをいじってみましょう。

3. 声が重なるとBGMが下がる「自動ダッキング」

次は**「ダッキング(Ducking)」**です。
ラジオDJが喋り出すと、バックの音楽がスッと小さくなるアレです。
水鳥が頭を下げる(Duck)動きに似ていることからそう呼ばれます。

それ知ってる!
喋る直前にペンツールでキーフレーム打って音下げて、喋り終わったらまた上げて…ってやってるよ。
10分の動画で50回くらいやるから、指がつりそうになるの。
しかも、後で「ここカットしよう」ってなったら、全部やり直しになるんだよね…。
猫娘

ひろぼー
その作業、今日で卒業しよう。
Premiere Proには**「会話がある場所を自動検知して、勝手にキーフレームを打ってくれる機能」**があるんだ。
しかも、後から会話のタイミングが変わっても、自動で修正してくれるんだよ。

ステップ1:役割(タグ)を割り当てる

エッセンシャルサウンドパネルを使います。AIに「何が声で、何が音楽か」を教える作業です。

1. タイムライン上の**音声(会話)のクリップ**を全て選択し、エッセンシャルサウンドパネルで**「会話」**ボタンをクリック。
2. **BGMのクリップ**を選択し、パネルで**「音楽」**ボタンをクリック。

ステップ2:ダッキングをオンにする

1. BGMクリップを選択した状態で、エッセンシャルサウンドパネルの**「ダッキング」**という項目にチェックを入れます。
2. 「ターゲット」として、マイクのアイコン(会話)などが選ばれていることを確認します。
3. パネルの下の方にある**「キーフレームを作成」**ボタンを押します。

すると、タイムラインのBGMのラバーバンド(音量線)を見てください。
会話がある部分だけ、綺麗に凹んで音量が下がっているはずです!

【プロの調整】ダッキング感度とフェード

デフォルト設定だと、BGMが下がりすぎたり、急に音量が戻ったりして不自然なことがあります。
以下の数値を参考に調整してください。

* **感度**:AIが会話を検知する敏感さ。
* デフォルトでOKですが、小さな相槌などにも反応させたい場合は上げます。
* **ダッキング量**:どれくらい音を下げるか。
* **推奨:-15dB 〜 -20dB**
* これくらい下げないと、声と被って聞こえにくいです。
* **フェード**:音が下がる/戻るスピード。
* **推奨:800ms 〜 1200ms(ゆっくり)**
* ここが重要!デフォルト(400ms程度)だと急すぎて「壊れた?」と思われます。1秒くらいかけてゆっくり変化させるのが高級感を出すコツです。

数値をいじったら、再度「キーフレームを作成」ボタンを押せば、何度でも書き直してくれます。

4. 編集効率を上げる「プリセット保存」

エッセンシャルサウンドの設定は、動画を作るたびに毎回やるのが面倒ですよね。
これも**「プリセット」**として保存し、次回から1秒で呼び出せるようにしましょう。

自分だけの「整音セット」を作る

1. エッセンシャルサウンドパネルで、好みのダッキング設定(-18dB、フェード1000msなど)を作り込みます。
2. パネル上部の「プリセット」という文字の横にある、**保存アイコン(フロッピーマーク)**を押します。
3. 「My_BGM_Ducking」などの分かりやすい名前を付けて保存します。

次回からは、BGMを選んでこのプリセットを選択するだけで、一瞬でタグ付けからダッキング設定まで完了します。
これで、1本あたりの編集時間が10分以上短縮されます。

【合わせて読みたい!【音質改善】動画のクオリティは「音」で決まる!Premiere Pro「エッセンシャルサウンド」でノイズを除去し、プロ級の聞きやすさにする方法】

Contents1 はじめに2 1. なぜ「音」が画質より重要なのか?2.1 視聴維持率を下げる「3大ノイズ」2.2 スマホ視聴がメインの現代だからこそ2.3 「音」が良いだけでプロ認定される3 2. ...

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まとめ

音の編集は、視聴者の「無意識」に働きかけます。
BGMの繋ぎ目が自然だったり、声が被らず聞き取りやすかったりすると、視聴者はストレスなく動画の内容に没頭できます。
逆にここが雑だと、どれだけ映像が綺麗でも「なんか素人っぽい」と思われて離脱されます。

  • BGMの尺合わせは「リミックスツール」で1秒解決
  • 声とBGMのバランスは「自動ダッキング」にお任せ
  • ダッキングのフェードは「800ms以上」でゆっくり変化させる
  • 設定はプリセット化して次回から使い回す

これまで手作業で波形を睨みながらやっていた「音の職人芸」は、もうAIの仕事です。
浮いた時間と体力で、もっとクリエイティブな「演出」や「企画」に力を注ぎましょう。

さあ、今すぐPremiere Proを開いて、適当なBGMをリミックスツールでビヨーンと伸ばしてみる動作 から始めてみてください。
あまりの自然さと簡単さに、きっと笑ってしまうはずですよ!

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ひろぼー

ひろぼーと申します!X(旧Twitter)フォロワー6500人超え、動画制作200件超え、動画制作は独学で学びました!多くのクライアントやプロジェクトで培ったスキルと独学ならではの学びと経験からあなたのメッセージを効果的に伝えるコンテンツを提供します!

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