Contents
はじめに:「動画が5秒延びたから、回転のアニメーションも全部やり直しにゃ…」
「ねぇひろぼー……もう嫌だにゃ。
動画の背景に、ゆっくり回転し続ける『魔法陣』を置いたのね。0秒から10秒まで、ずーっと一定のスピードで回るようにキーフレームを打ったんだにゃ。
そしたらクライアントから『動画の尺を15秒に延ばして!』って言われて……。
せっかく打ったキーフレームを消して、また15秒の位置に打ち直してスピードを調整してるの……これ、毎回やらないとダメなの!?」猫娘、お疲れ様。等速(同じスピード)で動き続けるアニメーションをキーフレームで作ると、尺の変更があった時に本当に面倒くさいよね。
でも大丈夫、プロはそんな時、キーフレームは1個も打たないんだ。「ええっ!? じゃあどうやって回してるの!?」
ここで使うのが、エクスプレッションの『time(タイム)』という魔法の呪文だよ。
これを使えば、「動画が何秒になろうと、一生同じスピードで勝手に回り続けてね!」という命令ができるんだ。本記事では、AEエクスプレッション初級編の総仕上げとして、等速アニメーションを完全自動化する『time』の基礎を解説します。
この記事を読めば、尺の変更を恐れない「最強の自動化レイヤー」が作れるようになりますよ!
1. 魔法の呪文『time』の仕組みとは?

「time(時間)」という英単語の通り、このエクスプレッションは「現在の動画の秒数」を数字として代入してくれる機能です。
1秒なら「1」、5秒なら「5」になる
もし「回転」のプロパティに、ただ単に `time` とだけ呪文を打ち込んだとします。するとどうなるでしょうか?
- [0秒の時] ―― 回転は「0度」
- [1秒の時] ―― 回転は「1度」
- [10秒の時] ―― 回転は「10度」
このように、動画の時間が進むにつれて、回転の角度もどんどん増えていきます。
これを利用すれば、キーフレームを打たなくても「時間に合わせて勝手に数値が上がっていく=勝手に動き続ける」という仕組みが作れるのです!
-

【初心者必見!】初心者でもわかるAfter Effects/アフターエフェクトの使い方
動画作成をしていると必ずぶつかる壁があります。それがAfter Effects/アフターエフェクトです。とにかく難しく、途中で挫折してしまう方も少なくないですが、 今回はそんなAfter Effect ...
続きを見る
2. 【実践】掛け算「*」でスピードを操る!

ただ `time` と打つだけだと「1秒で1度」しか回らないので、遅すぎて止まっているように見えます。
そこで、掛け算の記号である「 * (アスタリスク)」を使います。
入力する呪文:time * 好きなスピード
使い方は、前回のwiggleと同じです。
回したいレイヤーの「回転(R)」のストップウォッチをAltキー(Optionキー)を押しながらクリックし、以下の呪文を打ち込みます。
▶ 入力する呪文:time * 90
- [意味] 「現在の秒数」に「90」を掛け算しなさい。
- [結果] 1秒で90度、2秒で180度、4秒で360度(1周)回転する!
たったこれだけで、「1秒間に90度ずつ、動画が終わるまで一生回り続ける魔法陣(や時計の針)」の完成です!
動画の尺が15秒に延びようが1時間に延びようが、自動で計算して回り続けてくれます。
「time * 360」にしたら、扇風機みたいにビュンビュン回って面白いにゃー!


じゃあ、もし「逆回転」させたい時はどうすればいいと思う?
3. 応用テクニック:逆回転やスライド移動

`time` の仕組みがわかれば、応用も非常に簡単です。以下の鉄板テクニックも覚えておきましょう。
マイナス「 - 」をつければ逆回転
左回り(反時計回り)にしたい場合は、数字にマイナスをつけるだけです。
▶ 入力する呪文:time * -90
- [使い道] 歯車のアニメーションなどで、「大きい歯車は右回り、噛み合っている小さい歯車は左回り」にしたい時に大活躍します。
「位置」に使えば永遠にスライドし続ける
`time` は回転だけでなく、「位置」にも使えます(※少しだけ書き方が変わります)。
雲やテロップを、画面の端から端へずっと等速で流し続けたい時は、位置のエクスプレッションに以下のように打ち込みます。
▶ 入力する呪文:[value[0] + time * 100, value[1]]
- [解説] 少し難しく見えますが、意味は「X軸(横方向)だけ、1秒間に100ピクセルずつ進みなさい」ということです。
- [使い道] ニュース番組の下に流れている文字(テロップ)や、ずっと横に流れ続ける背景を作りたい時に使えます。
-

【動画初心者必見!】これだけは身につけておきたい5つの重要スキル
動画編集は、現代のデジタル時代において、非常に需要の高いスキルとなっています。YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームの台頭により、動画コンテンツの作成と共有が簡単になりました。しかし、 ...
続きを見る
まとめ:AE初級編クリア!作業の「自動化」を楽しもう!

今回は、等速アニメーションを完全自動化する「time」の使い方を解説しました。
おさらいすると、基本ルールは以下の通りです。
- [基本の呪文] time * 好きな数字
- [逆再生] 数字の前にマイナス(-)をつける。
- [最大のメリット] 動画の尺(長さ)が後から変更になっても、一切修正しなくて良い!
第1回の『loopOut()』、第2回の『wiggle』、そして今回の『time』。
この3つをマスターしたあなたは、もう立派な「エクスプレッション使い(AE中級者への入り口)」です!
これまでキーフレームをチマチマ打って消耗していた時間を、これからは「もっとかっこいいデザイン」や「動画の構成」を考えるためのクリエイティブな時間に使っていきましょう!
エクスプレッション初級編、全部マスターしたにゃ!キーフレームを打たなくていいのがこんなに楽だなんて、感動だにゃー!


最初は難しく感じるエクスプレッションも、仕組みがわかれば「めちゃくちゃ便利な時短ツール」でしかないよね。
次回からの【中級編】では、さらに面白い『数字のカウントダウン』とかを作っていくから楽しみにしててね!


