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【データ分析】「編集した動画、本当に見られてる?」YouTube Studioで「視聴維持率」を分析して、離脱ポイントを特定する「答え合わせ」の方法

はじめに

「ひろぼー、落ち込んでます…。聞いてください…。
先週納品した渾身の動画、クライアントさんのチャンネルで公開されたんだけど、再生回数が全然伸びないの。
あんなに頑張ってテロップ入れたのに、全然見られてないみたい。
やっぱり私の編集センスがないからかな?もう、編集やめようかな…」

猫娘、ちょっと待って。
落ち込んで引退届を書く前に一つ聞きますが、「動画のどこが悪かったのか」は確認しましたか?

「え?どこって…全体的にセンスがないんじゃないの?
視聴者さんに『なんかツマンネ』って思われたんだよきっと…」

それじゃあ、また同じ失敗を繰り返すだけですよ。
学校のテストで、点数だけ見て「あーダメだ」と落ち込むのと一緒です。「計算ミスをしたのか」「漢字を間違えたのか」を確認して、次は間違えないように復習するのが勉強ですよね?

動画編集も同じです。
「どこで視聴者が飽きてブラウザバックしたのか」を知らずに落ち込むのは時間の無駄です。

YouTubeには、この「答え合わせ」をするための最強ツールがあります。
それが「YouTube Studio(アナリティクス)」です。

これを見れば、「開始1分で飽きられた」のか、「サムネイルが悪かった」のか、全てが丸裸になります。
本記事では、編集者が見るべき唯一の指標「視聴維持率グラフ」を読み解く動作を徹底解説します。
これを知れば、あなたはただの「作業者」から、クライアントのチャンネルを伸ばす「軍師(マーケター)」になれます。

1. なぜ編集者が「数字」を見るべきなのか?

多くの編集者は「納品したら終わり」だと思っています。
しかし、稼げる編集者、生き残る編集者は違います。
**「納品してからが本当の仕事」**だと考えています。

クライアントが欲しいのは「動画」じゃない

クライアントは何にお金を払っているのでしょうか?
「Premiere Proで編集されたmp4ファイル」でしょうか?違います。
**「再生回数」**や**「登録者数」**、そしてその先にある**「売上」**です。

もし君が、「前回の動画はここが悪かったので、今回はこう修正しました!」って数字を根拠に提案できたらどう思う?
「こいつ、俺のチャンネルのことを本気で考えてくれてる!」って感動するよね。
それが**「単価アップ」**や**「継続発注」**に繋がる唯一の道なんだ。

なるほど…。
でも私、数学嫌いだし数字アレルギーなんだけど、それでも大丈夫?
猫娘

ひろぼー
大丈夫!見るべき場所はたった1箇所だけだから。
複雑な計算なんて必要ないよ。
むしろ「ゲームの攻略本」を見る感覚に近いかな。

どうやってデータを見るの?

他人のチャンネルの裏側は勝手に見れません。以下の2つのどちらかの方法を使います。

1. **「閲覧権限」をもらう(推奨)**:
* YouTubeには「視聴者(閲覧者)」としての権限だけを、指定したGoogleアカウントに付与する機能があります。
* 「より良い動画を作るために分析したいので、閲覧権限をいただけませんか?」とお願いしてみましょう。
2. **スクショをもらう**:
* 権限がもらえない場合は、「アナリティクスの『エンゲージメント』にある維持率グラフのスクショをください!」と頼みましょう。

2. 最重要指標「視聴維持率」とは?

YouTube Studioには色々な数字がありますが、編集者が絶対に見るべきグラフはたった一つ。
**「視聴者維持率(Audience Retention)」**です。
これは、「動画のその時点で、何%の人が見続けているか」を表す線グラフです。

理想のグラフの形を知ろう

* **右肩下がりは当たり前**:
* 時間が経つにつれて人は離脱します。100%の人が最後まで見る動画なんて存在しません。落ち込む必要はないです。
* **目指すべき数字(40%ルール)**:
* 一般的に、**「最後まで見てくれた人が30%〜40%」**残っていれば、YouTubeから「良い動画だ」と評価され、おすすめに載りやすくなります。
* 逆に、最後まで10%しか残っていないなら、編集か構成に大きな問題があります。

えっ、このグラフ……最初100%だったのに、最後の方20%くらいしかないよ!?
8割の人が途中で帰っちゃったの!?大失敗じゃん!(泣)
猫娘

ひろぼー
落ち着いて!20%なら「普通」か「ちょい低め」くらいだよ。
絶望する数値じゃない。
大事なのは「どこでガクンと減ったか」を見つけることだ。次へ進もう!

3. 【ケース別】グラフの形から「悪い編集」を特定する

さあ、ここからが「答え合わせ」の時間です。
グラフの「落ち方」にはパターンがあります。
それぞれのパターンが意味する**「編集の失敗」**と、その**「改善策」**を見ていきましょう。

パターンA:開始30秒でガクンと落ちる(絶壁)

**【症状】**
動画が始まった瞬間、またはオープニングトーク中に、視聴者が半分くらい(50%以下に)帰ってしまっている状態。

**【原因】**
1. **「前置き」が長い。**
* 「こんにちは〜今日はいい天気ですね〜」みたいな無駄話をしている。
2. **サムネ詐欺。**
* サムネで「重大発表!」と書いているのに、冒頭で全然関係ない話を始めている。視聴者は「釣りかよ」と思って即離脱します。

**【編集者の改善策】**
* **冒頭ジェットカット**:
* 挨拶は最小限にして、すぐに本題に入るようにカットする。「0.5秒」の間も削る。
* **ダイジェストを入れる**:
* 動画の一番盛り上がるシーン(オチなど)を、冒頭5秒にチラ見せする。「この後すごいことが起きるぞ」と期待させて引き止める技術です。

パターンB:徐々にダラダラ下がっていく(滑り台)

**【症状】**
大きな離脱はないけど、なだらかな坂道のように視聴者が減り続けている状態。

あ〜……私の動画、まさにこれだ。
じわじわと真綿で首を絞めるように人が減っていってる……。
猫娘

**【原因】**
* **「中だるみ」している。**
* 画面に変化がなく、視聴者が飽きている。
* 話のテンポが一定で眠くなる。
* 「同じ画角」が1分以上続いている。

**【編集者の改善策】**
* **「5秒に1回の変化」を作る**:
* テロップの色を変える、いらすとやの画像を挿入する、画面を少しズームイン/アウトする。
* 「視覚的な刺激」を与え続けて、視聴者の脳を飽きさせないようにします。
* **BGMを変える**:
* 話の展開が変わるタイミングでBGMをガラッと変え、ハッとさせる。

パターンC:特定の場所で一気に落ちる(崖)

**【症状】**
ある時点までは見られていたのに、「3分15秒」の地点で急激にグラフが凹んでいる。

**【原因】**
* **「編集ミス」や「不快な表現」がある。**
* 効果音の音量が急に大きすぎてビックリした。
* 誰かを傷つける発言があった。
* **「ここからCMです」「まとめに入ります」感が出た。**

**【編集者の改善策】**
* その時間をピンポイントで確認し、原因(ノイズなど)を取り除く。
* 「まとめ」に入った瞬間に人は「もう終わったな」と思って離脱します。
* **対策**:まとめのテロップが出ている間も、背景で面白い映像(NG集や次回予告)を流して、最後まで目を楽しませる。

4. 逆に「山(スパイク)」ができている場所は?

たまに、グラフが**「ピョコン」と飛び跳ねている場所**があります。
これを「スパイク」と呼びます。
これは、視聴者が**「巻き戻してもう一度見た」**場所です。

スパイクはお宝の山

スパイクができている理由は2つです。
1. **「面白くて何度も見返した」**(神シーン)
2. **「情報が重要でメモりたかった」**(有益シーン)
3. **「テロップが速すぎて読めなかった」**(編集ミス)

**【改善策】**
* 自分の動画を見て確認します。
* もし「面白いシーン」なら、次回の動画でも似たような演出を入れます。
* もし「テロップが速すぎた」なら、次回は表示時間を長くします。

ひろぼー
これが分かれば、「視聴者がどこを面白いと思ったか」が丸わかりだよね。
そこを伸ばせば、次はもっと良い動画になる!

5. サムネが悪い?「クリック率(CTR)」の罠

維持率は悪くないのに、再生数が伸びない場合。
それは**「クリック率(CTR)」**が低い可能性があります。

動画の入り口が閉じている

* **クリック率(インプレッションのクリック率)**:
* YouTubeのおすすめに表示された回数のうち、何回クリックされたか。
* 目安:**5%以上なら合格**。10%なら神。3%以下ならサムネ即修正。

編集の中身がどれだけ良くても、クリックされなければ誰も見てくれません。
もし維持率は高いのに再生数が低いなら、**「サムネイルのデザイン」**や**「文言」**を変える提案をしましょう。

6. クライアントへの「神提案」テンプレート

分析ができたら、それをクライアントに伝えましょう。
この一言を添えて納品するだけで、あなたは「替えの利かないパートナー」になります。
コピペして使ってください。

**【次回の動画に向けた改善のご提案】**

お世話になります。
前回の動画のアナリティクスを拝見し、分析いたしました。

**▼分析結果**
* **良かった点**:3分20秒の要約パートでスパイク(再生)が発生しており、視聴者の関心が高いポイントでした。
* **課題点**:冒頭1分での離脱率が少し高かったようです(約45%離脱)。原因として「本題に入るまでの導入トーク」が少し長かった可能性があります。

**▼今回の動画での改善策**
上記の分析を元に、今回は以下の工夫を施しました。
1. **冒頭に「結論」を提示するダイジェストを5秒追加しました(引き込み強化)。**
2. **導入トークの「えーと」等の間を、普段より強めにジェットカットしました。**
3. **中だるみを防ぐため、背景の色味を1分ごとに変化させました。**

これで視聴維持率がどう変化するか、また公開後の結果を教えていただけますと幸いです!

【合わせて読みたい!【特化】「ビジネス系動画」で指名される編集の極意。視聴維持率を下げない「ジェットカット」と「飽きさせない演出」の黄金ルール】

Contents1 はじめに2 1. なぜビジネス系動画は「間」を嫌うのか?2.1 「ジェットカット」の本当の意味2.2 波形で見極める!0.1秒の攻防2.3 上級技「Jカット」でリズムを作る3 2. ...

続きを見る

まとめ

動画編集は、芸術ではありません。科学です。
「なんとなくカッコいいから」ではなく、「数字が上がるから」という理由で編集できるようになれば、あなたの市場価値は爆上がりします。

  • YouTube Studioの「視聴維持率」グラフを見る。
  • 「絶壁(冒頭離脱)」なら、導入を短くする・ダイジェストを入れる。
  • 「滑り台(中だるみ)」なら、5秒ごとの変化をつける。
  • 「崖(特定の離脱)」なら、その瞬間のミスを修正する。
  • これらを元に、クライアントに「改善提案」をする。

「編集しました、納品しました、はい終わり」
そんな編集者は五万といます。
でも、「あなたの動画をもっと伸ばしたいから、ここを直しました」と言える編集者は、全体の1%もいません。

さあ、今すぐ勇気を出してクライアントに連絡して、「前回の動画のデータを見せてください!」とお願いする動作 から始めてみてください。
その一歩が、あなたを「下請け」から「最強のビジネスパートナー」へと変えます!

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ひろぼー

ひろぼーと申します!X(旧Twitter)フォロワー6500人超え、動画制作200件超え、動画制作は独学で学びました!多くのクライアントやプロジェクトで培ったスキルと独学ならではの学びと経験からあなたのメッセージを効果的に伝えるコンテンツを提供します!

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